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今月の法話(令和2年)

今月の法話(令和2年)

私は死んだら終わりなの?

原文:得至蓮華蔵世界 即証真如法性身 遊煩悩林現神通 入生死園示応化【正信念仏偈】

現代語訳:阿弥陀仏の浄土に往生すれば、ただちに真如をさとった身となり。さらに迷いの世界に還り、神通力をあらわして、自在に衆生を救うことができると述べられた。

皆さんは「100万回生きた猫」という童話をご存知ですか? この作品は,昭和52年ですから,今から42年前に,童話作家の三好洋子さんが発表されました。100万回も死なない立派なオスのとら猫がいました。100万人の人がその猫を可愛がり,100万人の人がその猫が死んだ時に泣きました。でも,猫は1回も泣きませんでした。

猫の飼い主は,ある時は王様だったり,船乗りやサーカスの手品使いだったり,またある時は泥棒だったり,おばあさんや女の子だったりしました。王様の時は戦争で,船乗りや手品使いの時は,船から落ちて溺れたり,手品で間違って真っ二つに切られて死んでしまいました。どの飼い主もみんな,猫の死を悲しみ,大声をあげて泣きましたが,猫はちっとも悲しくありませんでした。猫は,どの飼い主も大嫌いでしたし,死ぬのがちっとも怖くなかったのです。猫は自分が何より大好きだったのです。 

そんなある時,猫は誰の猫でもなく,立派なのら猫でした。そして,そんな猫に寄ってくるたくさんのメスの猫たちには,「おれは100万回も死んだんだぜ! 今さらおかしくって!」といいましたが,やがて,猫に見向きもしない白い美しい猫に恋をしました。最初は全く見向きもされませんでしたが,やがて一緒に生活する様になり,可愛い子猫たちが生まれました。自分が大好きだった猫は,白い猫と子猫たちが自分より好きになりました。

子どもたちを育て,ずっと一緒にいた2匹でしたが,やがて年老いて,白い猫は猫の隣で静かに動かなくなっていました。猫は初めて泣きました。夜も朝も100万回も泣き続けました。そして,やがて白い猫の隣で静かに動かなくなりましたが,猫はもう決して生き返りませんでした。

「100万回生きた猫」とは,昨日の迷いの私が死に,今日の私が生まれ,また迷い,そしてその私が死に,また明日の私が生まれ迷う,そして,何より自分自身が大切という私の姿の事かもしれません。でも,猫も白い猫と出遇い,救われていったのではないでしょうか?

白い猫とは真実(阿弥陀様)かもしれません。この猫も今,阿弥陀様の浄土に往生し,阿弥陀様と一緒に子どもたちを見守り,働き続けている存在(南無阿弥陀仏)となっていることでしょうね。


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