4月の法話|お知らせ

NEWS

お知らせ

2026.03.31

法話

4月の法話

控えおろう!


 



   この念仏が耳に入らぬか!


 


四月に入り、春の暖かさを日に日に感じる頃となり、どこか心も軽やかになる季節でございます。


今月は、ドラマ「水戸黄門」の決めセリフ「この紋所が目に入らぬか」をもじったお言葉です。


「この紋所が目に入らぬか」と印籠が示されると、それまでの振る舞いを改め、人々ははっと我に返ります。あの場面は、ただの決め台詞ではなく、「自分の姿に気づかされる瞬間」を表しているようにも感じられます。


私たちもまた、日々の中で知らず知らずのうちに自分中心となり、「自分は間違っていない」と思い込んでしまうことがあります。そんな時、自ら気づくというのは、なかなか難しいものです。


印籠は、目に見えるかたちで「気づき」を与えてくれるものです。だからこそ、人はその前で自然と姿勢を正すのでしょう。その働きは、私たちにとっても大切なご縁であります。


一方で、『南無阿弥陀仏』のお念仏は、外から押さえつけるものではなく、私の内に静かに響き、いつも呼びかけてくださる声であります。その声にふと出遇ったとき、私たちは自らの在り方に気づかされ、自然と頭が下がるのではないでしょうか。


外から示されて気づく尊さもあれば、内に響いて気づかされる尊さもあります。この四月、新しい出会いの中で、ふと立ち止まり、自分の心に耳を澄ませてみてください。念仏のひと声が、私たちをやさしく照らしてくださることでしょう。