9月の法話|お知らせ

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お知らせ

2025.09.01

法話

9月の法話

バイキンを死滅させると人間も絶滅する。


うまい具合にバランスがとれてるのがいいわけです。


やなせたかし


 


の言葉は現在放送されている朝ドラ「あんぱん」のモデルとなったやなせたかし先生が残した言葉です。そして、この言葉はやなせたかし先生の代表作である「アンパンマン」に登場するアンパンマンとばいきんまんの関係性について語ったものです。


ばいきんまん(ばい菌)は食品を腐らせてしまうという側面があるとともに、パンといった食品は菌を活かして発酵させることで美味しいパンになるという側面があります。そして菌は食べ物がないと繁殖できません。つまり、やなせたかし先生の言葉の通り、パンと菌は敵でありながら味方、味方でありながら敵として戦いながら共生しているのです。お互いにとって良い関係性のときもあれば、悪い関係性のときもある。つまり、パンと菌は上手にバランスを保つことがお互いにとって大切であり、このバランスを保つためアンパンマンとばいきんまんの戦いはいつまでも続いていくという言葉をやなせたかし先生は残しています。「アンパンマン」では、アンパンマン側もばいきんまん側も相手を滅ぼそうとすることはないんです。悪として描かれるばいきんまんも絶対的に悪いものではない、ばいきんまんを通して絶対的悪というものはないということを描いています。


これは私たち人間社会でも同じことが言えるのではないでしょうか。ばい菌のように一見すると私たちにとって悪い存在に思えるものでもよくよく考えると菌が免疫をもたらし、病気にかかりにくくなるように私たちのことを支える存在でもあるかもしれません。反対に自分にとって良い存在と思っても少しの変化で自分にとっては邪魔な存在になってしまうかもしれません。悪だと思っても、絶対的な悪というものはありません。上手にバランスを保ちながら共生していくことが大切であります。