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4月の法話(平成31年)

4月の法話(平成31年)

あわてず ゆっくりとね(ゾウさんのように)

原文 奢摩他行如象歩(十二礼)   奢摩他の行(※)は象が歩むが如し
(※ )奢摩他の行とは、散乱した心を離れ、思いを止めて心が寂静になった状態にいたるための行で、奢摩他とは、梵語シャマタの音写です。

 仏教国と言われるタイの国旗にはかつて白い象が描かれていました。1916年にその時の国王ワチラーウット王(ラーマ6世、1910年-1925年)が洪水の被災地を視察したときに、国旗が逆さまに上がっていたのを見て、同じことが起こるのを防ぐために対称的な図柄として、現在の赤青白の三色旗にしたそうです。白い象は現在はタイ海軍旗の中に残っています。また同じく仏教国のラオスの国旗にも像が描かれていましたが、ベトナム戦争の終焉に伴うラオスの王政崩壊(1975年)で現在の国旗に変わりました。

 日本では国旗に象ということはありませんが、4月になりますと全国お寺や、お寺が関係する幼稚園保育園などで「はなまつり」というお釈迦様の誕生を祝う行事か開催され、白い象の上にお釈迦様の子どもの時の様子(誕生仏といいます)をのせてパレードする様子が見られます。このように仏教と象、特に白い象は深いつながりがあります。古代インドより象はもともと聖獣として尊ばれていました。中でも白い象は、マーヤー夫人が、六本の象牙を持つ白象が体に入る夢を見られ、お釈迦様が胎内に身ごもったことを知ったということから、特に敬われてきたのです。

 子どもさんがお参りされたときなどに、「寺の本堂には獅子と象がいるから探してごらん」とお話しすることがあります。子どもたちは興味津々で探してくれますが、なかなか見つかりません。そこで最後に実際に指さして教えてあげるのですが、この象と獅子は実は仏様のおさとりを象徴しています。この象と獅子、お釈迦様の脇に使える、智慧をあらわす文殊菩薩、慈悲をあらわす普賢菩薩と一緒に描かれることもあります。普賢菩薩は象にまたがり、 文殊菩薩は獅子にまたがっています。この時に獅子は仏の智慧をあらわし、象は仏の慈悲をあらわしているのです。

ではなぜ獅子と象なのでしょう。獅子は百獣の王で、獅子に恐れるものがないように、仏の智慧は全ての人々の迷い心を打ち砕いて、目覚めさせるからなのです。仏の説法を「獅子吼(ししく)」とも言います。対して象は力は強くても気が優しく温和でゆったりと一歩ずつ踏みしめて歩いていきます。この優しさが慈悲という面をあらわしているのです。そしてこの二つが別のものでなく、優しさ、温かさという慈悲も智慧に裏付けられた慈悲であって溺愛、甘やかしではありません。また智慧も慈悲を根底にしたものですから、自分勝手なものでないことは言うまでもありません。


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