~つながる・集う・育つ~ 妙行寺ホームページへようこそ

4月の法話(平成29年)

4月の法話(平成29年)

まず相手のことを考えましょう
 「和顔愛護にして、意を先にして承問す  (仏説無量寿経)」
   あたたかい笑顔と思いやりのある言葉で、
     まずは相手のことを思ってその思いに応えることができる

知的障がいのあるS君は、言葉でのコミュニケーションが苦手でした。自分の思いを言葉でうまく伝えることができないので、うまくコミュニケーションが取れないと、お友だちを噛んでしまうこともたびたびありました。本当は噛むこともまた、「ぼくのことわかって!ぼくのこと聞いて!」とS君が思いを伝えていることなのですが・・。

年中組から幼稚園に入園してきたS君なのですが、どうしても、はじめのうちは、「噛むから怖い」とクラスの子どもたちの中で怖がられていました。子どもたちの声を聞いたまわりの保護者の中からも「噛む怖い子」というレッテルが張られてしまいました。

でも、「噛むから怖い」ということは、一緒に生活をしていく中で、子どもたちの中からは少しずつ消えていきました。S君は思いが伝わらないとやっぱり噛みます。でも、なんで噛むのかを、子どもたちはわかってきたのです。年長組になり、卒園を間近に控えたある日、子どもたちの6.7人が、集まってしきりに話をしていました。話題は、S君のことです。お友だちを噛んでしまったのですが、噛まれたk君を真ん中にして、話し合っています。「ぼくさっき、S君に噛まれたんだけど」「それはきっと、k君がS君がよんでいるのに、気づかなかったからだよ」「だよね、きっととそうだよね。やっぱりS君僕を呼んでたんだね。うわあ気づけなくてごめん!!」「S君にごめんって言いに行こうよ」噛んだS君を責めるのではなく、どうしてわかってあげれなかったのかと、自分たちを問題にしている子どもたちの姿を見ながら、胸が熱くなりました。

自分のことはさておき、相手がどんな気持ちだったのか、どんな思いだったのかを考えて、その思いをしっかりと受け止める、そして相手の思いに応えようとするその子どもたちの姿に、仏説無量壽教にある有名なお言葉「無有虚偽諂曲之心、和顔愛語、先意承問。」「虚偽諂曲〈こぎてんごく〉の心あることなく、和顔愛語〈わげんあいご〉して、先意承問〈せんいしょうもん〉す。」を思いました。嘘偽りの心でなく、あたたかい笑顔と思いやりのある言葉で、まずは相手のことを思ってその思いに応えることができる。そこには争いも怒りもありません。その話をしている子どもたちの顔は難しい顔ではなく、あやまりに行こうよという時には、優しい笑顔になっていました。その笑顔を見ていると、私たちの方までもがであったかい気持ちになったことは言うまでもありません。


3月の法話
2月の法話
1月の法話

平成28年 今月の法話
平成27年 今月の法話

戻る

powered by HAIK 7.3.7
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional