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2月の法話(平成29年)

2月の法話(平成29年)

K君は小さく生まれて、心身にハンディを背負いました。
私は彼に4歳の時に遇いました。
体も小さいし、いろんなハンディはあるけれども、
同世代の子どもたちの中で育ってほしいというご家族の願いがあり、
私たちの幼稚園に入園することになりました。
そのころは、障害のある子どもさんを受け入れる体制は不十分なものでしたから、
私たちにも不安はたくさんありました。
それ以上に、私たちの心の中には「入園させてあげる」「してあげる」「いいことをしている」
という思いもなかったとは言えません。
思い返せば恥ずかしいことです。
何よりも、そんな私たちなのに、
ご家族の皆さんはもっともっと不安を抱えていらっしゃったはずですが、
それでも私たちを信頼して通わせてくださいました。 

手探りで始まった園生活。
けれども、もちろんK君自身の力と、周りのお友達の力と、支えてくださる方々の力で
楽しい園生活を送ってくれました。
同世代の子どもたちは、K君のできないことをよく理解して
助けなければいけないときは手助けをし、
K君が自分の力でやらなければならないときは、そばで見守っていました。
大人が余計な手出しをしようとして、
子どもたちに叱られることもしばしばでした。
そして、卒園。
一緒に育ったお友達と一緒に、たくましく育ったK君は
養護学校の一年生として巣立っていきました。

思い返せば、最初は「入園させてあげている」という思いが私にはありました。
「してあげているんだ」という思いがあったのです。
でも、K君が自分の力でいろんなことを乗り越えていく姿を見て
周りの子どもたちが、一緒に生活して育ちあっていく姿を見て、
その思いは覆されていきました。
「してあげている」のではなく、私たちの方が学び教えられていることを
一緒にいる生活する中で気づかされていきました。

私たちは自分のもいが先立ちますから、「してあげている」と思いがちです。
でも、本当は「させていただいている」のですし、教えられ育てられているのです。

もう成人したK君とはなかなか会う機会がありませんが、
あの頃のことを思い出すたびに、
懐かしさとともに、自分の思い上がりを恥ずかしく思うのです。


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